「タイ文化ウィーク」が、去る平成23年10月18日(火)~30日(日)の2週間、石川国際交流サロンにおいて、タイ独自の文化、魅力を石川県民に広く知ってもらい、タイと日本の交流をさらに深めることを目的として行われました。。
石川県タイ友好協会が主催して、タイの魅力をアピールする事業は、今回初めて開催したものでありましたが、多くの人が入館され、予想以上にタイに関心が高いことがうかがわれました。
タイ民族衣装、タイシルク、焼き物などの煌びやかな展示品に目を見張る方も多くおられ、また、多くの方にタイマッサージ・カービングの体験やタイ舞踊・楽器演奏の鑑賞などで、タイの伝統文化を十分味わっていただきました。
約2週間という様々な催し物を通じて、県民、市民の方に、タイの魅力について大いに情報発信ができたと思っています。
この実績を生かし、平成25年の10月に同場所でまた実施する予定にしております。
≪概要≫
●実施期間・時間 平成23年10月18日(火)~30日(日)(24日(月)を除く)
10:00~18:00 (金曜日・土曜日は20:00)
●実施場所 金沢市広坂1-8-14 石川国際交流サロン
●後援 北國新聞社
●協 賛 タイ国政府観光庁
●入館者数 約1,600人
●実施内容
①展示会(全期間)
・パネル展示
・タイの紹介ビデオ、ポスター等
・展示品 民族衣装、タイシルク、焼き物、タイの風景画など
②講演会 10月25日(火)14:00~15:00
「タイの魅力について」
講師:ナコン・シー・タマラート日本友好協会会長
テムラック・チャオ氏
参加者数 約60人
③タイサロン(全期間)
タイ留学生やタイ協会会員と談話を楽しむ場として開放
④文化体験
・留学生によるタイマッサージ
10月22日(土)13:00~15:00 約5人体験
10月23日(日)15:00~17:00 約5人体験
・カービング教室
10月22日(土)13:00~15:00 13人受講
講師:タイ協会会員 北野 外喜子
10月29日(土)13:00~15:00 13人受講
講師:日本フルーツ&ソープカービング協会
理事長 髙阪 範子
・タイ文字を書いてみよう(全期間)
・タイ民族衣装試着コーナー(全期間)
⑤アトラクション
・留学生によるタイ舞踊・タイ楽器(クルイ)演奏
10月23日(日) 14:10~14:30 観客数 約20人
・留学生によるタイ楽器(クルイ)演奏
10月30日(日) 14:00~14:10 観客数 約20人
⑥その他
入館者の希望者にタイ観光親善大使のポストカードをプレゼント
≪写真で見るタイ文化ウィーク≫会場の広い道路側にある掲示板に催し物案内が出されました。

玄関正面にタイと日本の国旗を掲げました。

オープニングでは、主催者の石川県タイ友好協会前田勝紀会長(左写真・左から1人目)と金沢大学留学生のスアーさん(右写真・左から3人目)が挨拶をしました。

各展示室の様子です。
玄関には、小国旗とタイの民族衣装で飾りました。

ミニギャラリーの入り口にはタイの紹介パネルと地図を展示しました。
ミニギャラリーの展示品です。 ◎ナンタルン(影絵人形劇)
ナンタルンは、タイの伝統的な影絵人形劇です。牛や羊のなめし皮から人形の形や動物を彫り取って着色し、
部分的に動かせように細工した人形を使って素朴な打楽器の演奏をバックに主に一人で演じる劇です。演目は伝統 的な民話から現代の社会風刺まで幅広く用意されており、大人から子供まで楽しむことができます。ナコーン・ シー・タマラートに在住する、人間国宝のスチャート・サブシン氏が、現在まで保存、普及されてきました。

◎タイシルク
タイシルクは、古くからからタイに伝わる家内工業品で、主に東北タイを中心とした地域の伝統的な工芸品でし た。タイシルクは、経(たて)に極細糸や生糸、緯(よこ)に甘撚りの紡ぎ糸使って平織りにした絹織物で、約 2000年という歴史を持ち、その特徴は、光沢にあり、玉虫の輝き、独特の東洋的な鮮やかな色使いが美しいこと です。 タイでは、染織の技量は妻を選ぶ時の重要な要素であり、美しい織物を作り出す女性は、芯の強い、才能豊かな女性だとされています。
写真は、タイシルクで川の流れを表現しております。

◎カトーン(灯篭)
タイの各地では、陰暦12月(毎年11月)の満月の夜に、伝統行事である「ロイ・カトーン・フェスティバ ル」が行われます。そのお祭りにバナナの葉などで作った蓮の花や船の形をしたカトーン(灯篭(とうろう)) を川に流し、水(の女神コンカー)に感謝し、自身の不幸や災いを洗い流し魂を清めます。(タイ語で「ロイ」 は「浮かべる、流す」という意味です。)

◎タイの風景画
石川県タイ友好協会会員である森 秀子(風景画家)さんが描いた絵を飾りました。
森さんは、絵を描く事が好きで、スケッチブックを片手に登山・スキー・旅行などをし、絵を通して自然と語る 自然派人間。また、日本体育協会公認スポーツ指導員などの資格を持ち、スポーツ歴も長い行動的女性です。

一枚一枚の絵を見てください。タイの情緒がうまく描かれています。


タイを紹介したビデオも上映しました。来館者には興味深く見ていただきました。
広間の展示品です。◎タイ民族衣装
タイの民族衣装は、北部、中部、東北部、南部の4地方に分かれます。私たちが想像するタイの民族衣装はわり と派手な色使いのイメージもありますが、それらは主に中部地方の民族衣装で、麻や綿といった素材のシンプル で地味な民族衣装も地方によってはあります。そのほかにタイには多くの山岳民族がおりますが、すべてのもの に神が宿るという精霊信仰の考え方をしている民族が多く、それぞれ異なる衣装を着ています。
◎ベンジャロン焼き
ベンジャロンの語源は、5色の(多色の)という意味で、アユタヤ王朝時代にタイ王室御用達の陶器として生ま れ、貴族の間でも愛用された高級磁器です。鮮やかな色使いと、きらびやかな金色が特徴のタイの焼き物です。
また、多くの文様はヒナギクや蓮といったタイの自然から生まれたタイ特有のものです。真っ白な磁器に手描き で細かな文様を施す技が難しく、熟練した職人にしか描くことができないと言われています。

◎ヤーンリパオ
100年以上前から伝わっている手作りの伝統工芸品です。植物(シタカズラ)の茎を細く切って裂いたもので 編んでいき、箱やかばんや団扇などを作ります。金製品や銀製品が留め金に使われております。ナコンシータマ ラートのタールアン地区モン村で生産されています。

◎カービング
カービング (Carving) とは、彫刻のこと。始まりはタイのスコータイ王朝の時代約700年前とも言われてお り、王宮料理の飾り付けやお客様をもてなす際に用いられてきました。「タイ・カービング」は基本的に野菜や 果物をカービングナイフ一本で美しくの形を作り上げる、世界的にも有名なタイの伝統文化の一つです。在京タ イ王国大使館のサイトでもタイ・カルチャーのひとつとして紹介されています。

◎パーン
寺院(タイ語でワットといいます)で、参拝するときに花を置くものです。参拝の方法は、初めにろうそくに火をつけ、ろうそく立てにさし、その火で線香に火をつけます。ひざまずいて、花と線香を持ちながら両手を合わせ、願い事を唱えます。唱え終えて、線香を線香立てにさし、花を「パーン」にのせます。最後にもう一度ひざまずき、合掌した手を額の位置まで上げ、そのままおじぎをする形で、降ろした両手を床につけます。その動作を3回繰り返します。今回はこれを使ってフラワーアレンジしたものです。

◎タイの風景画と陶画
左の写真の壁にかかっているのが、タイの風景画、右の写真の壁にかかっているのが、仏像の絵を陶器に焼き付 けたものです。もちろん風景画家森秀子さんの作品です。

◎パネル展示
パネルは、タイ料理(上左)、タイ協会の紹介(上右)とタイ研修旅行(下)の写真を展示しました。

◎木彫り人形
提供していただいた方は、タイのものとははっきりしませんが、アジアのものには間違いないということで、陳 列してみました。とても、美しい木彫り人形です。

大広間には焼き物やタイの民族衣装など熱心に見ていただく人が多かったです。
和室1・2・3の展示品です。◎装飾品
タイの舞踊などに使うネックレスです。

◎ベンジャロン焼きと影絵人形のパネル

◎ブルー&ホワイト(青白陶器)
白地に青の模様は日本では染付、中国では青花、欧米ではブルー&ホワイトと呼ばれています。ブルー&ホワイ トは磁器なので軽くて丈夫で取り扱いも簡単。白地に藍の染付けは和との相性もいいですからタイ料理はもちろ ん和食にも合います。和の器と一緒に使ってもすんなりと馴染みます。料理は器に盛って完成するもの。シンプ ルだけれども料理を盛ると映える器です。タイのレストランはもとより日本のタイ料理店でもよく使われています。

◎チャダー(タイ舞踊の冠)
タイ舞踊の頭にかぶる冠で、仏塔をイメージさせています。タイ舞踊はタイ人の喜びや悲しみ自然の情景などタ イの心を表現した伝統的な文化で、昔は王族や貴族の間で高級な娯楽として親しまれていました。踊りの特徴 は、感情を直接でなく、繊細な美しい指の動きとしなやかな身のこなしで表現し、木琴や笛、太鼓などタイ独特 の楽器で編成された楽団の演奏を伴奏にして踊ります。

◎テーブルクロス
象の模様をあしらったテーブルクロスです。飾り方をこのようにするととてもしゃれた感じになりました。

和室の雰囲気は次のようになっています。
来館者の方が普段歓談するフリースペースも活用しました。 ◎セラドン焼き
セラドン焼きは、13世紀頃栄えたスコータイ王朝時代に中国から伝わった焼物で、主にタイの古都チェンマイ で作られています。落ち着いたエメラルドグリーンの青磁器で、よく目をこらすと表面はガラス状で小さなひび 割れ模様がキラキラ綺麗なのが特徴です。よく見られるのは3色、釉薬(上薬)の成分によって、濃い青色や茶 色になったりするそうです。伝統的な手法によりひとつずつ手作業で仕上げられています。表面についた模様は 全部、削って彫って付けていきます。

◎タイ語の絵本
日本では絵本は身近にあるものという感じですが、タイでは決してそうではありません。街で本屋を見かけるこ とはめったになく、そしてタイの絵本の値段は、一冊およそ200 バーツであり、これはタイの最低賃金である180 バーツを上回るため、容易に購入できるものではないということです。このような理由により、タイの子ど もたちがタイ語の絵本に触れる機会は限られてしまうのです。そこで絵本に触れることの難しい多くの子どもた ちのために、石川県タイ友好協会では、毎年日本語ですが、善意の方から贈られた絵本を送っています。

タイのポスターもあちこちと貼りました。日本のポスターよりも何か訴えるものがあります。

ポスターの一部の拡大図です。
展示以外のイベントについての様子です。●講演会
タイ南部のナコーン・シー・タマラートからテムラック・チャオさんを講師に迎えました。チャオさんは、1964年生まれで、タイ南部のナコーン・シー・タマ ラート県、パパナン市 のご出身です。日本では、1995年 金沢経済大学( 現:星稜大学 ) を卒業され、1998年 金沢大学大学院経済学研究科修士課程修了されました。石川県におられるときには、石川県タイ友好協会の設立や活動にご尽力をいただきました。タイ語講座の講師もしていただきました。また、関西地区外国人による日本語弁論大会優秀賞 や 大阪青年会議所主催日本語による在日留学生弁論大会で最高賞の金賞を受賞されるほど、日本語は上手に話しをされます。帰国後、 ナコーンシタマラート県の衆議院や参議院の秘書、県商工会議所や観光協会の役員を務めながら 、1998年にナコーン・シー・タマラート県日本友好協会を発足されました。 これまで、会長として、石川県のみならず、日本とタイとの親善交流にご尽力されており、石川県タイ友好協会が毎年8月に実施しております日タイ友好の翼も現地で受け入れていただき、いつも大変な歓迎をしていただいております。様々な交流を通じて、2007年に当協会と交流協定を結びました。また、CJ ワールドコミュニケーション株式会社の 代表取締役社長としてコンサルタント事業や日本とタイとの交流イベントの企画や日本人対象の旅行受入など、仕事においても日本とタイとの懸け橋っとなってご活躍されておられます。当日は、会場は満杯となり、その中でチャオさんは、タイの魅力や自分と日本の関わりなど、ユーモアを交えながら、熱っぽく語っていただきました。今回は、ちょうどウオンチャワリツクン大学博士学生研修旅行団の一員として来日されており、息子のジュエン君(写真上左側)が紹介されました。


●タイサロン
来館者の方のために、タイの留学生や当会の会員との話し合いの場を設けました。タイに関心を持っている方、何度もタイへ行ったことがある方、前にタイに暮らしたことがある方など、たくさんの方が来館され、タイの魅力などについて語り合いましたが、うっかりして、話し合っている写真を撮りませんでした。テーブルには、タイのお菓子や新聞、雑誌などを並べました。

●タイマッサージ
留学生の方が2日間にわたり、来館の希望者にタイのマッサージをしました。マッサージを施した北陸大学のメーさん(写真上)、ジョイさん(写真下)とも、まだそんなに経験はないようでしたが、マッサージを体験した人はとても気持ちよくて満足していました。でも留学生はとても力を入れてしたということで疲れた様子でした。


●カービング教室
タイの王宮から始まったといわれるカービングを知っていただくための教室を2回開きました。1回目(写真上)は、当協会の北野外喜子会員が講師になって、ソープカービングをしました。2回目(写真中)は、名古屋から日本フルーツ&ソープカービング協会の理事長の髙阪(こうさか)範子さんに来ていただき、人参などを彫りました。いずれも、予想を上回る多くの申し込みがあり、みんな真剣に作品づくりに取り組んでいました。また、高阪さんには、教室の前にカービングのデモンストレーション(写真下)をやっていただき、作品が美しく作られていく技に皆感嘆していました。


高阪さんの作品です。本当に素晴らしい!!

●タイ文字を書いてみよう。
なぜか、かっこよく、丸く流れるような不思議な形のタイ文字。そのタイ文字で自分の名前を書いてもらおうとパネルを作りました。実際にそれを見て、書いていただいた人もたくさんおられたのですが、これもうっかりして、写真を撮りませんでした。

●タイ民族衣装試着コーナー
タイの民族衣装を実際に試着していただこうと、コーナーを設けました。夫婦で試着された人は、とても美しい民族衣装着て、ご満悦の態でした。


●タイ舞踊・タイ楽器演奏
北陸大学の留学生のメーさんに、タイの舞踊(写真上)を踊っていだたきました。メーさんは、このタイ文化ウィークの開催中にご両親が交通事故にあい、お母さんが亡くなったことで、11月に帰国されました。これが、日本での最後の踊りになりました。とても、悲しいことでした。また、タイの笛(クルイ)(写真下)を金沢大学留学生のテェーンさんに2回演奏していただきました。タイの笛は、金沢では初めて披露されもので、美しい音色に皆感動しておりました。


●そのほか、タイの紹介パンフレットを置いたり、入館者の希望者にタイ観光親善大使・石川遼選手のポストカードをプレゼントしました。(受付に配置しておきました。)